High Availability
[Virtual Machine Manager] > [仮想マシン] で、以下を行うことができます。
- 仮想マシンで High Availability を有効化、編集、または無効化します。以前に、仮想マシンにアクティブ サーバーを構成した場合、High Availability を有効化または編集する際に High Availability のひとつとして、このサーバーを含める必要があります。現在オフになっている仮想マシンで High Availability を有効化する場合、High Availability の状態は、[一時停止] となります。
- 各仮想マシンの High Availability の状態を表示します。
- アクティブ、パッシブ、ストレージサーバー、切り替え失敗またはフェールオーバーの詳細の状態として [High Availability] タブの High Availability 設定をチェックします。
制限
次の制限にご注意ください。
- High Availability は、仮想マシンのストレージを含みません。ストレージ(例:ストレージ サーバー上のボリューム)がクラッシュした場合やストレージ サーバーがオフラインの場合、仮想マシンは停止します。
- ホストの半分以上がオフラインの場合、クラスタにおけるすべてのサービスおよび操作は停止します。また、仮想マシンはシャットダウンします。High Availability のクラスタには、4 つ以上のホストをセットアップすることが推奨されます。
- 仮想マシンが High Availability を有効化した場合、仮想マシンは、アクティブおよびパッシブ サーバー間でのみ移動できます。
- High Availability 設定は、新しくコピーされた仮想マシンには適用されません。設定を再構成する必要があります。
- High Availability 設定は、既存のストレージからインポートされた仮想マシンには適用されません。設定を再構成する必要があります。
ホスト ロール
以下のホストは、仮想マシンで High Availability を実行することが必要とされています。
- アクティブ サーバー:これは、仮想マシンが現在実行されているホストです。アクティブ サーバーのステータスは、継続的に監視されます。また、このシステムは、仮想マシンの可用性を確立する必要がある際に、切り替えまたはフェールオーバーを開始します。
- パッシブ サーバー:選択されたパッシブ サーバーは、仮想マシンの実行に必要なリソースを予約します。また、アクティブ サーバーが不具合を起こした際に仮想マシンを引き継ぎます。
- ストレージ サーバー:これは、仮想マシンが保存されているホストです。
High Availability の状態
以下は、考えられる High Availability の状態タイプです。
- 切り替えを実行しています:仮想マシンのアクティブ サーバーで問題が発生し、システムは、パッシブ サーバーへの仮想マシンのライブ移行を実行しています。
- フェールオーバーを実行中:仮想マシンまたはアクティブ サーバーにアクセスすることができないため、システムは、パッシブ サーバーに仮想マシンを移動させています。そして、仮想マシンは再起動します。
- 有効:High Availability が有効化され、仮想マシンのリソースの予約に成功しました。
- 一時停止:High Availability は、仮想マシンがシャットダウンしたため、一時停止しています。ただし、リソースは、クイック リカバリのために予約されています。仮想マシンの電源を入れ、High Availability を再開することができます。
- 警告:仮想マシンが動作しています。ただし、システムがリソースの予約に失敗したか、パッシブ サーバーにアクセスできないため、切り替えまたはフェールオーバーはおこなれません。表示された警告メッセージに従い、手動でトラブルシューティングを行ってください。
- エラー:システムは、切り替えまたはフェールオーバーの実行に失敗しました。表示されたエラー メッセージに従い、手動でトラブルシューティングを行ってください。
- -:High Availability が無効化されました。
リソースの予約
エラーが発生した際にフェールオーバーまたは切り替えが確実に行われるようにするために、仮想マシン上の High Availability を有効化または編集する際に、システムは CPU およびメモリ リソースをアクティブおよびパッシブ サーバーで予約します。また、仮想マシンの仕様が変更された際には、必要なリソースは変更され、予約されます。たとえば、4 GB のメモリを持つホストが、1 GB メモリの仮想マシンのパッシブ サーバーである場合、システムは、このパッシブ サーバー上で 1 GB メモリを予約し、仮想マシンが切り替え/フェールオーバーのイベントで確実に実行されるようにします。ただし、ホスト上のメモリが不十分な場合、メモリ予約が失敗し、システムがスイッチオーバーまたはフェールオーバーに失敗することがあります。また、残りのメモリが仮想化クラスタに予約されていると、このパッシブ サーバーはその他の仮想マシンを実行できなくなります。
スイッチオーバー
切り替えとは、異常が発生していても依然として機能しているアクティブ サーバーから、仮想クラスタの正常なパッシブサーバーへの自動的な切り替えを意味します。切り替えを行った後、アクティブ サーバーは、パッシブ サーバーのロールを仮定し、パッシブ サーバーはアクティブ サーバーのロールを仮定します。このシステムは、アクティブ サーバーが以下の状況下におかれると、切り替えを開始します。
- 接続された無停電電源装置(UPS)がバッテリ モードになっている。
- 5 分の読み込みが平均 50.0 となっている。
- 冷却ファンが故障している。
- 仮想マシン上のネットワーク インターフェイスのひとつが、仮想スイッチのアップリンクの不具合により、異常をおこしている。一方、パッシブ サーバー上の関連の仮想スイッチは正常に動作している。
フェイルオーバー
システムは、アクティブ サーバーにアクセスできない場合や、仮想マシンがオフラインになっている際に、フェールオーバーを開始します。フェールオーバーを行う際、仮想マシンはパッシブサーバーで自動的に再起動されます。そのため、接続が一時的に利用できなくなります。システムがフェールオーバーを実行する状況には、次のような場合が考えられます。
- アクティブ サーバーが正常でない状態でシャットダウンしている。または、ネットワーク接続エラーにより反応しない。
- アクティブ サーバーがシャットダウンまたは再起動し、システムがフェールオーバーを自動的に実行し、仮想マシンをパッシブ サーバーに移動している。仮想マシンの可用性や接続を中断せずに、ライブ移行を行う場合は、[仮想マシン] > [アクション] > [以行] または [クラスタ] > [アクション] > [HA を有効化した仮想マシンを退避させる] に移動してください。切り替えを希望しない場合は、仮想マシンをシャットダウンさせるか、High Availability を手動で無効化してください。
- 仮想マシンが正常でない状態でシャットダウンします。