スナップショット
このページでは、スナップショットを撮影、削除、編集したり、スナップショットの予定を設定したり、維持設定を行ったりすることができます。
スナップショットは、ファイル全体ではなくブロック毎に維持されるため、ディスクの使用量を最小化します。ファイルがアップデートまたは削除された場合、追加のスペースが消費されることがあります。
iSCSI LUN のスナップショットを撮る:
- スナップショットを取得したい iSCSI LUN を選択します。
注:[Ctrl] または [Shift] キーを長押しすると、複数のアイテムを選択できます。
- [スナップショット] > [スナップショットの取得] をクリックします。
- 取得するスナップショットの説明を [説明] に入力してください。
- [ロック] オプションで、自動削除が実行されるとき、スナップショットが維持設定を無視するかどうかを定義します。
- [OK] をクリックすると、スナップショットが撮影されます。
iSCSI LUN のスナップショットを削除する:
- 削除したいスナップショットの iSCSI LUN を選択します。
- [スナップショット] > [スナップショット リスト] をクリックします。
- 削除したいスナップショットを選択し、[削除] をクリックします。
注:[Ctrl] または [Shift] キーを長押しすると、複数のアイテムを選択できます。
- 確認メッセージが表示されます。削除を確定するには [削除] をクリックします。
注:
- iSCSI LUN が複製されると、ディスティネーション サーバーのために最後に取得されたスナップショットが保持され、削除できなくなります。
- より優れた複製パフォーマンスを確立するためにも、iSCSI LUN の複数のスナップショットが、同期中に削除されなくなります。
iSCSI LUN のスナップショットを編集する:
- 編集したいスナップショットの iSCSI LUN を選択します。
- [スナップショット] > [スナップショット リスト] をクリックします。
- 編集したいスナップショットを選択して [編集] をクリックします。
- スナップショットを編集するには、次のような方法があります。
- [説明] でスナップショットの説明を変更します。
- [ロック] オプションで、自動削除が実行されるとき、スナップショットが維持設定を無視するかどうかを定義します。
- [OK] をクリックして、設定を保存します。
注:
- ボリュームの空きスペースが 1 GB 以下の場合、iSCSI LUN のスナップショットは撮れません。
- お使いの Synology Unified Controller の Snapshot Replication では、Cinder で使用される iSCSI LUN のスナップショットの取得、編集、削除を行うことはできません。詳細については、[Synology Unified Controller ヘルプ] > [iSCSI Manager] > [LUN] を参照してください。
- iSCSI LUN が Windows Server/VMware ESXi Server 上に確立した iSCSI セッションで使用されている場合は、Synology Snapshot Manager プラグインをインストールしてデータの不整合が生じるリスクを防止するようお薦めします。そうしなければ、スナップショットを編集する前に、関連するすべてのアプリケーションを停止して、すべての iSCSI セッションをログアウトする必要があります。
- スナップショットの取得を完了したとき、または複製タスクを作成するときに、状態が「異常」/「クラッシュ」になったら、そのスナップショット/複製を削除してからやり直してください。
- iSCSI LUN をあるスナップショット バージョンに復元すると、このスナップショットを取得した後にこの iSCSI LUN に加えた変更内容はすべて失われます。
- iSCSI LUN の状態が「利用不可」になった場合は、iSCSI LUN にアクセスしようとしてデータ関連のエラーが発生したことを意味しています。サーバーのデータが失われないように、iSCSI LUN は一時的にアクセスできなくなります。可能な限り早急に、サポートのために、Synology にご連絡ください。
Synology Snapshot Manager
Synology Snapshot Manager は、アプリケーション コンシステントなスナップショットを DSM UC から直接撮影するためのプラグインです。Synology Snapshot Manager を Windows Server または VMware ESXi Server にインストールしアクティベートした後は、[Snapshot Manager 登録リスト] をクリックすると登録されたクライアントを見ることができます。
- VMware 環境では、VMware vCenter Server がインストールされた Windows サーバーに Synology Snapshot Manager をインストールする必要があります。DSM UC でスナップショットが撮影されると、VMware vCenter Server に通知が送信され、データの統合性を図るために、メモリからスナップショットが撮影された LUN へすべてのデータを転送します。スナップショットの撮影が完了すると、VMware vCenter Server は VMware の通常の データ保存の I/O 作業を続行します。Synology Snapshot Manager for VMware vCenter Server は、vSphere 5.1 以降のバージョンに対応しています。
- Windows 環境では、Windows サーバーに Synology Snapshot Manager をインストールする必要があります。DSM UC でスナップショットが撮影されると、Synology Snapshot Manager は Microsoft ボリューム シャドウ コピーサービス (VSS) テクノロジーを利用して、整合性が取れた、その時点でのデータ コピーを作成します。Synology Snapshot Manager for Windows は、Windows Server 2008 R2、2012、2012 R2 に対応しています。
- Synology Snapshot Manager はwww.synology.comから無償でダウンロードできます。
予約スナップショットを構成する:
スナップショットを予約しておくと、Snapshot Replication が指定された時間と頻度で自動的にスナップショットを取得してくれるため、手動でスナップショットを撮る手間を省くことができます。
- iSCSI LUN を選択します。
注:[Ctrl] または [Shift] キーを長押しすると、複数のアイテムを選択できます。
- [設定] をクリックします。
- [スケジュール] タブで [スナップショットの予定を有効にする] チェックボックスにチェックマークを付けて、スナップショットを取得する時間と頻度を設定します。この LUN のスナップショットの予定をキャンセルするには、チェックボックスのチェックマークを外してください。
- [OK] をクリックして、設定を保存します。
予約スナップショットの維持設定を行う:
- iSCSI LUN を選択します。
注:[Ctrl] または [Shift] キーを長押しすると、複数のアイテムを選択できます。
- [設定] をクリックします。
- [維持] タブを選択します。
- スナップショットを維持し削除する方法を指定してください。
- 以下の3つのオプションのいずれかを選んでください。
- 常にスナップショットを維持する:スナップショットが最大数に達したら、Snapshot Replication が既に撮影したものを削除せずに、新しいスナップショットの撮影を中止します。
- 最新のスナップショット [数字] 個を維持します:スナップショットが最大数に達したら、古いスナップショットから新しいもので上書きされていきます。
注:この数は、お使いの Synology 製品モデルによって異なります。
- 高度な維持ルール:指定した時間枠で維持ルールを設定できます。[構成] をクリックして保持ルールを編集します。詳しくは、保持ポリシーの注意を参照してください。
- スナップショットを削除する時期を選択:スナップショットを削除する時期を選択できます。サーバーの負荷を減らすために時間をオフピークの時間帯に設定することを推奨します。
- 08:00 または 15:00 のような1日のうちの特定の時間に時間を設定します。
- スナップショットの取得中に:新しいスナップショットが撮られると、古いスナップショットは削除されます。
- [OK] をクリックして、設定を保存します。
注:
iSCSI LUNは 255 枚までのスナップショットをとることができます。予定されたスナップショットのタスクがスムーズに実行されるよう、スナップショットの保持ポリシーを有効化することを推奨します。
iSCSI LUN スナップショットのコンシステント状態を構成する:
- iSCSI LUN を選択します。
注:[Ctrl] または [Shift] キーを長押しすると、複数のアイテムを選択できます。
- [設定] をクリックします。
- [アプリケーション] タブを選択します。
- コンシステント状態を切り換えるには、[アプリケーション コンシステントなスナップショットを有効にする] にチェックマークを付けます。
- アプリケーション コンシステント:このコンシステント状態のスナップショットは、DSM UC とコミュニケートする操作環境によって、Windows server または VMware vCenter Server に Synology Snapshot Manager がインストールされている場合に限って取得されます。DSM UC でアプリケーション コンシステントなスナップショットが取得されると、アプリケーションに通知が送信され、データの統合性を図るために、メモリからスナップショットが取得された LUN へすべてのデータを転送します。
注:操作環境に Synology Snapshot Manager がインストールされている場合は、チェックマークを付けてもアプリケーション コンシステントなスナップショットは無効のままになります。
- クラッシュ コンシステント:クライアントに Synology Snapshot Manager がインストールされていなければ、LUN のクラッシュ コンシステントなスナップショットしか取得されません。クラッシュ コンシステントなスナップショットが取得されると、メモリから LUN にデータをフラッシュするためにアプリケーションには通知が送信されません。したがって、データの整合性も保証されません。
- [OK] をクリックして、設定を保存します。
注:
- コンシステントの状態を変更すると、[複製] ページの相当する設定にも影響します。
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保持ポリシー
このオプションは、ボリュームのスペースを節約するためにスナップショットのバージョンが占有する最大容量を指定するのに理想的な方法ですが、長期間にわたってスナップショットを維持する必要があるかもしれません。保持ポリシーについて注意すべきいくつかのことがあります。
- Synology は GFS(「Grandfather-Father-Son」親子三代)保持ポリシーを採用しています。スナップショット バージョンが占有する最大容量を維持しておく期間を次のように設定することができます。毎時、毎日、毎週、毎月、毎年。
- 1枚のスナップショットが同時にいくつかの維持ルールを満たすことがあります。例えば、1枚のスナップショットが毎日、毎週および毎月のルールを満たす場合があります。
- 一定の期間内に多くのスナップショットを撮った場合、最も初期のスナップショットが維持されます。例えば、毎週10枚のスナップショットという維持ルールを設定した場合で、スナップショットのスケジュールが1日に1枚のスナップショットを撮るように設定されている場合、Snapshot Replication は過去10週間における各週の一番最初のスナップショットを維持します。
- もし一定の期間の間スナップショットが撮られていない場合、システムは最も最近のスナップショットを維持します。例えば、毎日のスナップショット ルールが15に設定されていて、過去30日間で撮られたスナップショットが1枚もない場合、スナップショットは30日から45日前までの間に撮られたスナップショットを維持します。
- 最近取得したスナップショット バージョンから簡単に復元できるように、デフォルトでは最新のスナップショットが取得されてから1時間以内に取得したすべてのスナップショット バージョンが保持されます。維持規則により自動的にスナップショットが削除されないように、スナップショットをロックすることも可能です。
例1:
過去3か月間の毎日のスナップショット、過去4~6か月間の毎週のスナップショット、過去7~9か月間の毎月のスナップショットを維持したい場合、毎時のスナップショットに0を入力し、毎日のスナップショットに90、毎週のスナップショットに24、毎月のスナップショットに9、そして毎年のスナップショットに0を入力する必要があります。
例2:
過去2日間の毎時のスナップショット、過去1週間の毎日のスナップショット、過去1か月間の毎週のスナップショット、および過去1年間の毎月のスナップショットを維持したい場合、毎時間のスナップショットに48を入力し、毎日のスナップショットに7、毎週のスナップショットに4、毎月のスナップショットに12、そして毎年のスナップショットに0を入力する必要があります。