macOS
新しい Mac コンピュータを Active Backup for Business に追加し、コンピュータ用にバックアップ タスクを作成し、バックアップ データを復元し、そしてこれらのコンピュータをこのページで管理することができます。コンピュータにバックアップを実行するには、Active Backup for Business Agent をコンピュータにインストールする必要があります。
バックアップ タスクの作成
バックアップ タスクを作成する前に、Active Backup for Business Agent をコンピューターにインストールして、エージェント経由で Synology NAS にコンピュータを接続してください。コンピュータは PC > macOS にリストされ、そこで管理することができます。
Mac をデバイス リストに追加する:
保護したい Mac に Active Backup for Business Agent をインストールしてください。ダウンロード センターに移動し、製品モデルを選択してから、macOS インストーラ用の Active Backup for Business Agent をダウンロードします。
注:
- バックアップ タスクのテンプレートは、一度にいくつかの Mac コンピュータに同じバックアップ設定を適用するのに役立ちます。[設定] > [テンプレート] の順に進み、テンプレートを作成します。
バックアップ タスクを作成する:
Synology NAS に接続されている Mac にエージェントをインストールしたら、バックアップ タスクが一致したテンプレートに従って作成されます。各デバイスに対して1つ以上のバックアップ タスクを作成できます。
- 以下のいずれかを行って、バックアップ作成ウィザードを実行します。
- [PC] > [macOS] の順に進み、バックカップするデバイスを選択したら、[タスクの作成] をクリックします。
- [PC] > [タスク リスト] の順に進み、[作成] をクリックします。
- ターゲット デバイスの選択:
このステップは、[作成] をクリックする前にデバイスが選択されていない場合にのみ表示されます。サーバーに既に接続されているコンピュータのリストはこのステップで表示されます。
- タスク設定を構成:
- タスク名:タスク名を設定します。タスクにフィルタや検索をかけやすくさせるため、命名パターンを決めておくことをお勧めします。
- ソース タイプ:以下のソース タイプがサポートされます。
- デバイス全体:デバイス設定、アプリケーション、およびすべてのファイルを含む Mac 全体がバックアップされます。
- 外部ハード ドライブをバックアップ:外部ハード ドライブをバックアップすることもできます。
- システム ボリューム:システム ボリューム、Macintosh HD および Macintosh HD データがバックアップされます。
- カスタマイズされたボリューム:[選択] をクリックし、次に保護したいターゲット ボリュームを選択します。フロッピー ドライブ、サムドライブ、および APFS としてフォーマットされた外部ハードドライブがサポートされます。フラッシュ カード リーダーはサポートされません。
- データ転送設定:ここでは、以下のタスク設定が行えます。
- データ転送時の圧縮を有効化:転送中にデータを圧縮して、転送されるデータ サイズを小さくします
- データ転送時の暗号化を有効化:転送中にデータを暗号化してデータのセキュリティを強化します。
- 帯域幅消費制限を有効化:コンピュータからのデータ転送速度を制限します。
- バックアップ先:
Btrfs ファイルシステムをバックアップ先にしている共有フォルダを選択します。パッケージのインストール中、Btrfs 共有フォルダ "ActiveBackupforBusiness" が自動作成されます。
- バックアップ先の設定:バックアップ先で最初のタスクを作成するとき、この手順でバックアップ先の圧縮および暗号化設定を構成できます。
- バックアップ先で圧縮を有効化:データを圧縮してバックアップ先のストレージ容量を節約します。
- バックアップ先で暗号化を有効化:データを暗号化してバックアップ先のデータ セキュリティを強化します。
注:
- また、[設定] ページ上でトラフィック調節を構成した場合、実際のデータ転送レートは分配された帯域幅に依存します。
- 外部ドライブをバックアップしたい場合は、APFS としてそれをフォーマットし、Mac 上で Full Disk Access を有効化して、外部ドライブが暗号化されていないことを確認してください。
- バックアップ先の圧縮および暗号化設定は、最初のバックアップ タスクを作成した後は変更できません。今後のタスクに別の設定を使用する場合は、新しい宛先にタスクを作成してください。
- バックアップ タスクをスケジュール:
- 手動バックアップ:手動バックアップは、1回限りのバックアップです。バックアップ タスクを作成後、最後のステップで直ちにバックアップするか、あるいはタスクを選択してから [タスク リスト] の [バックアップ] をクリックします。
- スケジュールされたバックアップ:
- 時間別バックアップ:毎日バックアップするか、あるいは特定の日にのみバックアップするか、希望のバックアップ スケジュールを定義します。タスクは設定に従い、1 日に 1 回あるいは 1 時間に 1 回実行できます。バックアップ タスクは、指定した日次のセットポイントで開始されます。例えば、実行:水曜日と土曜日、繰り返しタイプ:毎時、開始時間:03:00 に設定されている場合、このタスクは毎週水曜日と土曜日の 03:00 に開始され、終日1時間ごとに実行されます。
- イベントでバックアップ:保護対象デバイスで画面ロック、サインアウト、 スタートアップなどのイベントが定義されると、バックアップタスクが自動的に実行されます。
- ロックされた画面:保護されたデバイスの画面がロックされています。
- サイン アウト:ユーザーが保護されたデバイスからログアウトします。
- スタートアップ:保護されたデバイスが起動します。
- バックアップ間隔:デバイスのバックアップの頻度を定義することができます。定義済みのイベントが複数回発生した場合でも、構成された時間内でバックアップ タスクは 1 回のみ実行されます。例えば、バックアップ間隔が 1 時間に設定されているとします。イベントでバックアップの設定によって、デバイスの画面がロックされていることがバックアップ タスクをトリガーした場合、デバイスが 10 分後にスタートアップした場合でもバックアップ タスクは再び実行されません。
注:
- [時間でバックアップ] と [イベントでバックアップ] の両方が有効化されている場合、構成されたバックアップ頻度はそれらの両方に適用されます。
- 許可されたバックアップ時間帯にのみバックアップ タスクを実行:バックアップ元ドライブの運用効率を維持するには、[バックアップ時間帯を構成] をクリックして、バックアップ タスクの実行を許可または禁止する時刻を指定します。手動バックアップおよびイベントでバックアップの復元ポイントは予測できないので、時間でスケジュールされた復元ポイントのみが表示されます。
- 保持ポリシーの選択:
このステップでは、以下の保持ポリシーのいずれかを選択して作成済みタスクに適用できます。
- すべてのバージョンを保持:すべてのバックアップ バージョンが保存されます。
- 以下の方法を適用:
[以下の方法を適用] を選択した場合は、少なくとも 1 つのポリシーを設定する必要があります。
[最新バージョンのみを保持する] は、保持できる最新バージョンの最大数を意味します。その数を超えたバージョンは、Grandfather-Father-Son (GFS) 方式に基づいてローテーションされるか、他の保持ポリシーが設定されていなければ削除されます。
Synology は Grandfather-Father-Son (GFS) 方式を採用しています。保持するバックアップ バージョンの時間枠は、毎日、毎週、毎月、および毎年といった時間枠から設定できます。特定の時間枠に複数のバックアップ バージョンがある場合は、最新のものだけが保存されます。例えば、各日 1 時間ごとに実行されるバックアップ タスクのポリシーに対して、[その日の最新バージョンを保持する] に 1 日間と設定した場合、23:00 にバックアップされたバージョンのみが保持されます。
設定されたすべてのポリシーは互いに重複する点に注意してください。例えば、最初の 3 ヵ月間は最新バージョンのバックアップを毎日保持、2 回目の 3 ヵ月間は最新バージョンのバックアップを週に 1 回保持、3 回目の 3 ヵ月間は最新バージョンのバックアップを月に 1 回保持するようにポリシーを設定したいとします。チェックボックスにチェックを入れて、下記の写真が表示しているように数字を挿入してください。

24 週間の期間には、以前の 90 日間の毎日のバックアップ バージョンが含まれます。そして最初の毎週のバックアップは、7 番目の毎日のバックアップと同じになります。9 ヵ月の期間にも、24 週間の以前の週次バックアップ バージョンと90 日間の毎日のバックアップ バージョンが含まれます。そして最初の毎月のバックアップは、4 番目の毎週のバックアップと同じになります。

- 今すぐバックアップ:
ウィザードはスケジュールにかかわらず即座のバックアップを許可します。
注:
- バックアップ プロセスを合理化するため、Mac をバックアップする時にはデフォルトで Changed Block Tracking (CBT) テクノロジーが採用されています。
- Changed Block Tracking は Apple Software Restore (asr) を活用してスナップショットを撮り、変更されたブロックを識別します。Mac は内蔵のスナップショット機能で画像のブロックを記録し、CBT を使用して変更のあったブロックのみを Synology NAS にバックアップします。これは、帯域幅の使用量を節約し、かつバックアップのプロセスを加速するのに役立ちます。
- 各タスクの最初のバックアップはフルバックアップになります。その後システムは CBT テクノロジーにより増分バックアップを行います。
PC の復元
Mac コンピュータがバックアップされた後で、個々のファイルおよびフォルダを復元することができます。
ファイル/フォルダを個別に復元する:
PC のバックアップでは、Active Backup for Business Portal を使用したファイル レベルまたはフォルダ レベルでの復元に対応しています。パッケージ マネージャーはユーザーに DSM [コントロール パネル] を通して復元権限を委任できます。詳しくは、このヘルプ記事を参照してください。Active Backup for Business Portal
注:
- パッケージ マネージャー、復元権限を持つオペレータ、およびバックアップ データの所有者のみが、Active Backup for Business Portal からデバイスのバックアップ バージョンにアクセスしたり、リカバリ メディアを使用してデバイスを復元したりできます。
- デバイス全体の復元は今のところサポートされていません。
デバイスを管理
デバイスを削除する:
- [PC] > [macOS] で、削除するデバイスを選択し、[削除] をクリックします。
- 選ばれた Mac のバックアップも削除されるということを忘れないでください。[削除を確認] をクリックして Mac をデバイスの一覧から削除します。
コンピュータのエージェントを更新する:
エージェントのより新しいバージョンがある場合、新バージョンのインストールによりソース コンピュータでエージェントをアップデートすることができます。パッケージ マネージャーは、admin コンソールから一度に複数のコンピュータでエージェントをアップデートすることができます。
インストールはコンピュータがインターネットに接続されているか、それとも LAN に接続されているかによって変わります。
- Synology NAS がインターネットに接続されている場合:
- [Active Backup for Business] > [PC] の順に進みます。
- エージェントのアップデートが必要なコンピュータを選択し、[詳細] > [エージェントのアップデート] をクリックします。
- Synology NAS がプライベート ネットワークに接続されている場合:
- ダウンロード センターで Active Backup for Business エージェント インストーラーをダウンロードし、File Station を使用して Synology NAS の任意のフォルダにアップロードします。インストーラーの場所をメモしておいてください。
- コンピュータからルート権限で DSM にログインします。詳しい手順は、こちらを参照してください。
- 次のコマンドを実行して、対象デバイスにエージェントをインストールします。
cp /[インストーラをアップロードした先のボリューム]/[インストーラをアップロードした先のフォルダの名前]/[インストーラ名] /[Active_Backup_for_Businessをインストールした先のボリューム]/\@tmp/
例えば、インストーラの場所が「/volume1/Files/Synology Active Backup for Business Agent-2.5.0-2448.dmg」で Active Backup for Business が「volume1」にインストールされている場合。コマンドは次のようになります。
cp /[volume1]/[Files]/[Synology Active Backup for Business Agent-2.5.0-2448.dmg] /[volume1]/\@tmp/
- エージェント ファイルが下記のコマンドで読み取れるようにしてください。
chmod 444 Synology Active Backup for Business Agent-2.5.0-2448.dmg
- セットアップが終了すると、エージェントが正常に更新されます。