タスク リスト
タスク リストでは、バックアップ タスクを作成および管理したり、各バックアップ タスクの詳細な統計情報とバックアップ バージョンを表示したりできます。デバイスのバックアップ タスクを作成する前に、Synology Active Backup for Business エージェントを使用して、デバイスを Synology NAS に接続する必要があります。デバイスを追加する方法については、Windows および Linux の記事を参照してください。
バックアップ タスクを作成する:
Synology NAS に接続されている物理サーバーにエージェントをインストールしたら、バックアップ タスクが一致したテンプレートに従って作成されます。各デバイスに対して1つ以上のバックアップ タスクを作成できます。
- 以下のいずれかを行って、バックアップ作成ウィザードを実行します。
- [物理サーバー] > [Linux] または [Windows] の順に進み、バックカップするデバイスを選択したら、[タスクの作成] をクリックします。
- [物理サーバー] > [タスク リスト] の順に進み、[作成] をクリックします。
- ターゲット デバイスの選択:
このステップは、[作成] をクリックする前にデバイスが選択されていない場合にのみ表示されます。サーバーに接続されている物理サーバーのリストはこのステップで表示されます。
- タスク設定を構成:
- タスク名:タスク名を設定します。タスクにフィルタや検索をかけやすくさせるため、命名パターンを決めておくことをお勧めします。
- ソース タイプ:以下のソース タイプがサポートされます。
- デバイス全体:デバイス設定、アプリケーション、およびすべてのファイルを含む PC 全体が、このモードでバックアップされます。
- 外部ハード ドライブをバックアップ:外部ハード ドライブを含むデバイス全体のバックアップを選択することができます。このオプションは、Windows デバイスでしか使用できません。
- システム ボリューム:
- Windows:ブート パーティション、システム パーティション、回復パーティション、WinRE ツール (GPT)、システム予約パーティション (MBR) などのデータおよび Windows システム データを含むシステム ボリュームがバックアップされます。
- Linux:"/"、"/boot"、スワップパーティションなどのデータや Linux システムデータを含むシステムボリュームがバックアップされます。
- カスタマイズされたボリューム:[選択] をクリックし、次に保護したいターゲット ボリュームを選択します。
- Windows:フロッピーディスク、サムドライブ、フラッシュカードリーダはサポートされていません。外付けのハードドライブのみが対象です。
- Linux:外部デバイスのバックアップはサポートされていません。
- データ転送設定:ここでは、以下のタスク設定が行えます。
- データ転送時の圧縮を有効化:転送中にデータを圧縮して、転送されるデータ サイズを小さくします
- データ転送時の暗号化を有効化:転送中にデータを暗号化してデータのセキュリティを強化します。
- 帯域幅消費制限を有効化:コンピュータからのデータ転送速度を制限します。
- コンピュータ電源設定:
- スケジュールされたバックアップが終了後、コンピュータをシャットダウン:スケジュールされたバックアップが終わった後で、コンピュータはシャットダウンします。スケジュールされたバックアップがキャンセルされると、コンピュータはシャットダウンしません。
- バックアップする場合に、コンピューターがスリープ状態に入るのを防ぐ:[開始] メニューから、あるいは [電源] ボタンを押すことによりコンピュータをスリープ状態にした場合は、このオプションは作動しません。
- コンピュータをスリープからウェークアップしてスケジュールされたバックアップを実行:スケジュールされたバックアップを実行する前にスリープモードからコンピュータをウェークアップします。
- バックアップ先:
Btrfs ファイルシステムをバックアップ先にしている共有フォルダを選択します。パッケージのインストール中、Btrfs 共有フォルダ "ActiveBackupforBusiness" が自動作成されます。
- バックアップ先の設定:バックアップ先で最初のタスクを作成するとき、この手順でバックアップ先の圧縮および暗号化設定を構成できます。
- バックアップ先で圧縮を有効化:データを圧縮してバックアップ先のストレージ容量を節約します。
- バックアップ先で暗号化を有効化:データを暗号化してバックアップ先のデータ セキュリティを強化します。
注:
- また、[設定] ページ上でトラフィック調節を構成した場合、実際のデータ転送レートは分配された帯域幅に依存します。
- デバイスが Modern Standby-capableになっている場合、オペレーティング システムの制限により、Active Backup for Business はデバイスをスリープからウェークアップさせてバックアップを実行することができません。
- バックアップ先の圧縮および暗号化設定は、最初のバックアップ タスクを作成した後は変更できません。今後のタスクに別の設定を使用する場合は、新しい宛先にタスクを作成してください。
- バックアップ先での圧縮または暗号化が有効になっている場合、バックアップ検証はサポートされていません。
- バックアップ先での圧縮または暗号化が有効になっている場合は、Microsoft Hyper-V へのインスタント リストア または Synology Virtual Machine Manager は、サポートされません。
- 詳細設定を構成:
- Windows:
- アプリケーション対応バックアップを有効化アプリケーション対応のバックアップを実行して、アプリケーション データに一貫性を確保します。
- バックアップ検証を有効化:バックアップの信頼性を確保するため、Synology Active Backup for Business は Synology Virtual Machine Manager と統合してバックアップを検証します。デバイスがバックアップされると、システムは Synology Virtual Machine Manager でバックアップされたデバイスを起動し、同時にプロセスのビデオを撮影します。バックアップデバイスが正常に起動できるように、ビデオのプレビューと通知電子メールが送信されます。
- ライブビデオを…秒撮影:必要に応じてビデオの撮影時間を指定します。ビデオは 3 倍速で再生されます。
- pre/post スクリプトを有効化:このオプションを有効化すると、デバイスのスナップショットを作成する前と後に、選択したスクリプトが実行されます。32 KB 未満の .bat ファイルを選択してください。スクリプトの実行に失敗したときにバックアップ処理を停止する場合は、[続行するにはスクリプトの実行に成功する必要があります] をチェックします。
- Linux:
- バックアップ検証を有効化:バックアップの信頼性を確保するため、Synology Active Backup for Business は Synology Virtual Machine Manager と統合してバックアップを検証します。デバイスがバックアップされると、システムは Synology Virtual Machine Manager でバックアップされたデバイスを起動し、同時にプロセスのビデオを撮影します。バックアップデバイスが正常に起動できるように、ビデオのプレビューと通知電子メールが送信されます。
- ライブビデオを…秒撮影:必要に応じてビデオの撮影時間を指定します。ビデオは 3 倍速で再生されます。
- pre/post スクリプトを有効化:このオプションを有効化すると、デバイスのスナップショットを作成する前と後に、選択したスクリプトが実行されます。32 KB 未満の .sh ファイルを選択してください。スクリプトの実行に失敗したときにバックアップ処理を停止する場合は、[続行するにはスクリプトの実行に成功する必要があります] をチェックします。
注:
- バックアップの検証が正しく行われるように、以下の項目を確認してください。
- Synology Virtual Machine Manager 2.3 以上のバージョンがインストールされている。
- Synology Virtual Machine Manager がバックアップされたデバイスを起動するには、Synology NAS の少なくとも 3 GB のメモリが必要です。詳しくは、こちらを参照してください。
- Synology Virtual Machine Manager と Active Backup for Business バックアップ先のクラスタは、同じボリューム上にあります。
- Synology NAS はインターネットに接続して h.264 ビデオコーデックを有効化する必要があります (もし、コーデックが以前一度も Synology NAS で有効化されていない場合に)。
- バックアップ タスクをスケジュール:
- 手動バックアップ:手動バックアップは、1回限りのバックアップです。バックアップ タスクを作成後、最後のステップで直ちにバックアップするか、あるいはタスクを選択してから [タスクリスト] の [バックアップ] をクリックします。
- スケジュールされたバックアップ:毎日バックアップするか、あるいは特定の日にのみバックアップするか、希望のバックアップ スケジュールを定義します。タスクは設定に従い、1 日に 1 回あるいは 1 時間に 1 回実行できます。バックアップ タスクは、指定した日次のセットポイントで開始されます。例えば、実行:水曜日と土曜日、繰り返しタイプ:毎時、開始時間:03:00 に設定されている場合、このタスクは毎週水曜日と土曜日の 03:00 に開始され、終日1時間ごとに実行されます。
- 許可されたバックアップ時間帯にのみバックアップ タスクを実行:バックアップ元ドライブの運用効率を維持するには、[バックアップ時間帯を構成] をクリックして、バックアップ タスクの実行を許可または禁止する時刻を指定します。手動バックアップの復元ポイントは予測できないので、時間でスケジュールされた復元ポイントのみが表示されます。
- 保持ポリシーの選択:
このステップでは、以下の保持ポリシーのいずれかを選択して作成済みタスクに適用できます。
- すべてのバージョンを保持:すべてのバックアップ バージョンが保存されます。
- 以下の方法を適用:
[以下の方法を適用] を選択した場合は、少なくとも 1 つのポリシーを設定する必要があります。
[最新バージョンのみを保持する] は、保持できる最新バージョンの最大数を意味します。その数を超えたバージョンは、Grandfather-Father-Son (GFS) 方式に基づいてローテーションされるか、他の保持ポリシーが設定されていなければ削除されます。
Synology は Grandfather-Father-Son (GFS) 方式を採用しています。保持するバックアップ バージョンの時間枠は、毎日、毎週、毎月、および毎年といった時間枠から設定できます。特定の時間枠に複数のバックアップ バージョンがある場合は、最新のものだけが保存されます。例えば、各日 1 時間ごとに実行されるバックアップ タスクのポリシーに対して、[その日の最新バージョンを保持する] に 1 日間と設定した場合、23:00 にバックアップされたバージョンのみが保持されます。
設定されたすべてのポリシーは互いに重複する点に注意してください。例えば、最初の 3 ヵ月間は最新バージョンのバックアップを毎日保持、2 回目の 3 ヵ月間は最新バージョンのバックアップを週に 1 回保持、3 回目の 3 ヵ月間は最新バージョンのバックアップを月に 1 回保持するようにポリシーを設定したいとします。チェックボックスにチェックを入れて、下記の写真が表示しているように数字を挿入してください。

24 週間の期間には、以前の 90 日間の毎日のバックアップ バージョンが含まれます。そして最初の毎週のバックアップは、7 番目の毎日のバックアップと同じになります。9 ヵ月の期間にも、24 週間の以前の週次バックアップ バージョンと90 日間の毎日のバックアップ バージョンが含まれます。そして最初の毎月のバックアップは、4 番目の毎週のバックアップと同じになります。

- 今すぐバックアップ:
ウィザードはスケジュールにかかわらず即座のバックアップを許可します。
注:
- Windows
- バックアップ プロセスを合理化するため、物理サーバーをバックアップする時にはデフォルトで Changed Block Tracking (CBT) テクノロジーが採用されています。CBT が正しく機能するように、保護された各デバイスの Microsoft Volume Shadow Copy Service (VSS) がオンになっていることを確認してください。
- Active Backup for Business で採用されている CBT テクノロジーは、VSS を使用してデバイスのスナップショップを作成し、スナップショット間で変更されたブロックを特定します。Microsoft の組み込みテクノロジーの一つである VSS は、Active Backup for Business が CBT テクノロジーを実行している間のパフォーマンス低下を回避できます。最初のフルバックアップの後、CBT テクノロジーによって各デバイスは変更されたブロックのみを Synology NAS に転送します。これにより、帯域幅リソースを節約し、バックアップ プロセスを高速化できます。
- それぞれのバックアップ タスクの最初のバックアップはフル バックアップになります。そして、CBT テクノロジーは最初のバックアップに適用されません。2回目のバックアップからは、デバイスの VSS サービスがオフになっていない限り、Active Backup for Business は増分バックアップのみを行います。
- Linux
- CBT (変更ブロック トラッキング) は主にスナップショット ドライバでサポートされています。これは、お使いのデバイスにインストーラがインストールされた際にインストールされています。スナップショット ドライバは、前回のバックアップと現在のバックアップの差分を記録します。デバイスが変更されたブロックのみを対象デバイスから Synology NAS に転送するため、帯域幅を節約し、バックアップのパフォーマンスを向上させます。
1 つまたは複数のバックアップ タスクを編集する:
バックアップ タスクを作成後、タスクを編集 (または一括編集) できます。バックアップ先以外にも、ほとんどの設定を変更することができます。タスクを一括編集する場合は、タスク名とバックアップ先は変更できません。
- [タスク リスト] を開きます。
- 編集するタスクを選択して [編集] をクリックします。Ctrl を押しながら複数のタスクを選択してから [編集] をクリックすることで、タスクを一括編集できます。
- 設定を編集し終えたら、[OK] をクリックします。
注:
- タスクを一括編集する場合は、変更したいセクションのチェックボックスにチェックを入れて設定をダブルクリックします。チェックボックスをチェックせずに OK をクリックしないと、オプションは変わりません。
バックアップ タスクを実行する:
タスク リストのスケジュールに関係なく、即座にバックアップを実行できます。
- 実行するバックアップ タスクを選択します。
- [バックアップ] をクリックします。
- システムは、タスク設定に従ってバックアップを開始します。
バックアップタスクをキャンセルする:
実行中のバックアップ タスクは、タスク リストでキャンセルできます。
- キャンセルする実行中のバックアップ タスクを選択します。
- [キャンセル] をクリックすると、システムは選択したバックアップ タスクをキャンセルします。
1 つまたは複数のバックアップ タスクを削除する:
[タスク リスト] に進んでタスクを選択し、次に [削除] をクリックします。アクションを確認後、選択されたタスクが削除され、バックアップされたデータはバックアップ先から削除されます。
タスクがデバイスに与えられていない時でも、デバイスはサーバーに接続されたままです。このデバイスは常に [デバイス リスト] で見つけることができます。そして、いつでもそのデバイスに対してタスクを作成できます。
バックアップ タスクの詳細情報を確認する:
タスク リストで、詳細を表示するバックアップ タスクを選択し、[詳細] をクリックします。以下の情報が表示されます。
- ステータス
- ステータス:完了、失敗、または一部完了、バックアップ タスクの現在のステータスの提案
- ソース:タスク内でバックアップされたすべての仮想マシン
- ディスティネーション:保存されたデータのバックアップ先
- 実行時間:タスクを前回バックアップした時間
- 転送済みサイズ:ソース側から転送されたデータ量表示された数字は、重複排除により、実際の使用済みストレージ スペースと異なることがあります。
- 持続時間:バックアップ タスクの経過時間
- ログ
- タイプ:ログのカテゴリは、情報/警告/エラー、ログの深刻度レベルを示唆します。
- 時間:各ログの時間
- イベント:各タスクのバックアップ プロセスまたは遭遇した問題
1 つのバックアップタスクのバックアップ バージョンを閲覧または削除する:
- タスク リストで、希望のバックアップ タスクを選択します。
- [バージョン] をクリックすると、バックアップ バージョンを閲覧できます。
- バックアップ バージョンを削除する場合は、該当するバージョンを選択してから
アイコンをクリックします。