VMwareへの即時の復元
VMware への即時の復元は、圧縮され重複排除されたバックアップ ファイルから直接 VM を迅速に再起動して、VM のダウンタイムを最小化するための機能です。このセクションは、VMware への即時の復元の前提条件、およびそれを実行する方法についてステップバイステップでガイドします。
目次
- はじめる前に
- VMwareへの即時の復元の起動
- 復元ウィザード
はじめる前に
即時の VMware への復元は、圧縮され重複排除されたバックアップ ファイルから迅速に VM を再起動して、VM のダウンタイムを最小化することができます。時間がかかるがフル I/O パフォーマンスを持つフル VM 復元に比べて、即時の VMware への復元は数秒以内に VM を再起動できますが、I/O パフォーマンスが限られたものになります。
注:
- 即時の VMware への復元プロセス全体を完了するには、復元された VM を即時に生産環境に戻す必要があります。VM を、VM を実行させるハイパーバイザに移行させるか、あるいはクローンを作成することができます。当社は、データ競合がクローニングの間に生じた場合に備えて、VM をシャットダウンすることをお勧めします。VM の移行には適格の vCenter / Storage vMotion ライセンスが必要です。詳細はここの「VM の移行」セクションを参照してください。
- 即時の VMware への復元中に行われたすべての変更が、Synology NAS に自動的に保存されるので、Synology NAS に十分なスペースがあることを確認してください。
- Docker DSM にインストールする場合、Active Backup for Business は VMware への即時の復元をサポートしません。これは、NFS が Docker DSM でサポートされていないためです。
VMwareへの即時の復元の起動
VMware への即時の復元の場合、復元ウィザードを起ち上げて VM をその一番最近の状態に復元するか、あるいは利用可能な復元ポイントに復元できます。これは以下のいずれかにより実行します。
- [Active Backup for Business] > [仮想マシン] > [仮想マシン] の順に進んで、復元したい仮想マシンを単一選択します。[復元] をクリックして復元ウィザードを起ち上げ、[VMware へ即時の復元] を選択します。
- [Active Backup for Business] > [仮想マシン] > [タスク リスト] の順に進んで、復元したいバックアップ タスクを選択し、[復元] をクリックして復元ウィザードを起動し、[VMware への即時の復元] を選択します。
注:
- 即時の VMware への復元を実行するには、ハイパーバイザがバックアップ先 (共有フォルダ) にアクセスしてマウントすることを許可されていることを確認してください。
復元ウィザード
復元ウィザードに従って、次の操作を行ってください。
VM と復元ポイントを選択する方法:
復元したい VM を選択し、それらの各 VM について復元ポイントを選んでください。
復元モードを選択する方法:
必要に応じて次のいずれかのモードを選択してください。
- 元の場所に復元:このオプションは選択された VM をそのオリジナルの位置に戻し、その一方オリジナルの名前と設定を維持しながらユーザーによる入力エラーの可能性を最小化します。このオプションは、生産現場で即座にオリジナルの VM を登録解除して交換します。
- 新しい場所に復元、あるいは異なる設定で復元:このオプションにより復元先および復元された VM の設定をカスタマイズできます。
復元設定を構成する方法:
- [元の場所に復元] 選択した場合、復元ウィザードのサマリーページが表示されます。
- [新しい場所に復元、あるいは異なる設定で復元] を選択した場合、名前を指定してフォルダ、ハイパーバイザ、リソース プール、およびネットワークを指定して VM を復元する必要があります。即時の VMware への復元中に行われた変更は Synology NAS に保存され、VM への移行をするときに datastore を選択することができます。
設定を適用し VM を復元する方法:
サマリー ステップで復元される VM の情報をチェックして [適用] をクリックして復元してください。その後、[復元ステータス] が自動で表示され、復元の進捗状況をモニターできます。即時の VMware への復元のプロセスを完了するには、[VM へ移行] ボタンをクリックしてください。
復元された VM を即時に実行したい場合は、[復元後に VM の電源を自動でオン] を有効化します。テスト目的では、このオプションを選択しないようにお勧めします。代わりに、競合を避けるため、初めの VM を生産ネットワークから手動で切断することをお勧めします。